日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年1月18日あがり症克服のために、大きな声で話そう


★あがり症の克服方法は人それぞれ


あがり症の人が人前で話す時のあがり方は様々です。

  • 頭が真っ白になる

  • 汗がダラダラ出てきて、手足が震える

  • あせって早口になる などなど


こうした症状を抑えて話すには幾つかの方法があり、どれが有効かは人によって違います。

  • 原稿を作って声に出して練習したら、少し落ち着いて話せた

  • 何度も人前で話しているうちに慣れてきた

  • 人は人、自分は自分と思ったら、開き直って話せた


こうした改善方法の一つに、『大きな声で話す』ということがあります。

 



★聞いている人の目が恐い


大勢の前でスピーチをするとき話している人は、聞いている人の自分をじっと見ている目に恐怖を感じます。

スピーチが苦手で気後れしている人は、この聞いている人の目の無言の圧力に負けてしまうのです。

この圧力に負けないためには、話している人も自ら圧力を発して、聞いている人から感じる圧力をはね返さねばなりません。

そのために効果があるのが『大きな声で話す』ということです。

大きな声で話すと、話している人には少し勇気が湧き、少しだけ自分に自信が持てます。

そして、思い切って話してみよう、という気持ちになれるのです。

 

★なかなかあがりが改善しない受講者の例


先日の2日間集中コースを受講されたKさんの例をご紹介します。

Kさんもあがり症を克服したい、という思いでこのコースに参加されました。

このコースでは、何度も声に出してスピーチの練習をした後で参加者全員の前で話すということを繰り返します。

このトレーニングを行うことで、コースの中盤を過ぎた頃には、全員の前で話をしてもあがっているようには見えなくなります。

実際はとてもあがっているのですが、本人が意識しているほどには他の人にはあがっていないように見えるのです。

しかし、Kさんはセミナーの終盤にさしかかっても相変わらずあがっている様子が見て取れました。

これを見て講師は次のようなトレーニングを行いました。

人がいない廊下に2人で出て、講師はKさんから7~8メートル離れたところに立ちました。

「Kさん、ここにいる私にはっきりと聞こえるくらい大きな声で話してください」

それまでスピーチをしている時のKさんの声はかなり小さいものだったのです。

意外に思われるかも知れませんが、声が小さい人は、大きな声をどのように、そしてどの程度出せば良いかわからないことが多いです。

Kさんも、はじめはどの程度大きな声を出せばいいのかわからず、戸惑っていました。

「もっと大きな声で!」
「もっと勢いのある声で!」

Kさんが話している間にも講師が度々声をかけます。

すると、次第にKさんの声が大きくなり、講師にもはっきりと聞こえるようになってきました。

「Kさん、いいですよ~。それくらいの大きな声でやってみましょう!」

その後、全員の前でスピーチしたKさんは、以前より大きな声で話してくれました。

と同時に、あがっていると感じさせることなく、堂々と話されたのです。

Kさんにスピーチ後に感想を聞いてみると、

「自分でも納得できる大きな声で話せたので、あがっている感覚がかなり薄くなりました。話すことが少し楽しくなりました!」

と嬉しそうに話してくださいました。


★大きな声が自信を与える


話しているときの気持ちの持ち方は、皆さんが思っているよりもはるかに大きな影響力があります。

従って、少しでも自信が持てるように大きな声で話す、ということは話をする上でとても大切なことなのです。

一方、聞いている人も大きな声で話している人には頼もしさを感じ、その話に引き込まれます。

耳に迫ってくる分、その話に意識を向けやすいのです。

逆に、小さな声の話は、耳に迫ってこないので、他のことに注意をそらしてしまいがちです。

勿体ないことだと思います。

 

スピーチだけでなく、上司への報告、各種の面接、会議での発言など様々な場面で『大きな声で話す』と、格段に伝わりやすくなります。

普段、小さい声で話すクセがある人は、少しずつでもいいので、ぜひ大きめの声で話すことを意識してください。

 

★あがり症を治すトレーニングを受けましょう!


日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースでは、声の出し方や滑舌、話の組み立て方や話の仕方そのものなど、話し方に関するあらゆる知識をお伝えし、それをスキルにしてもらえるようトレーニングをサポートしています。

受講生一人ひとりに相応しいアドバイスを行っており、その結果、多くの人があがり症を克服されています。

ぜひご受講ください!
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